
秋競馬が始まって10月から暮れへと続くGⅠ戦線に直結する重賞レースが毎週観られるのは楽しみ。しかし、この時期は台風と秋雨前線の季節でもある。今週も降ったり止んだりの週末になりそうで馬場状態の把握に苦労しそう。特に中山競馬場は夜から翌日の午前中に降って日中は止む繰り返しになりそう。
よく先輩達が「最近は芝管理技術の向上で少しくらいの雨では重馬場の発表にならない」と口にする。私は昔の馬場管理システムについて無知だが、過去のレースを調べてみると、確かに競走馬の重馬場でのレースが減っている。それは喜ばしい事なのだろうが、逆に雨が続いて重馬場になった時に経験値の少ない馬の取捨選択が難しくなる。さて、今週の馬場状態はどうなるのだろうか……。

● オールカマー(GⅡ) 芝2200m
出走表
1 クレッシェンドラヴ 牡6 56 内田
2 サンアップルトン 牡4 56 柴田善
3 ミッキースワロー 牡6 57 横山典
4 センテリュオ 牝5 54 戸崎
5 ジェネラーレウーノ 牡5 56 三浦
6 アウトライアーズ 牡6 56 丸田
7 ステイフーリッシュ 牡5 56 田辺
8 カレンブーケドール 牝4 54 津村
9 オウケンムーン 牡5 56 北村宏

GⅡにしては9頭と少なく、特に抜けた馬も見当たらず淋しい一戦になったが、ここはクレッシェンドラヴを狙う。未勝利勝ちに5戦も要しその後の条件戦突破にも時間がかかり、1600万下をクリアしてオープンに昇級したのが5歳。しかし、その間じっくりと力を蓄えてきたようでオープン入り後は安定した成績を挙げている。6ヶ月ぶりの前走七夕賞は内に控えていたが4コーナーから進出して、内に出来たスペースを突いてブラヴァス以下の追撃を退けた。重賞レースで存在感を示している内田に導かれてGⅡ初制覇のチャンス。
実力的にはこの馬が一番と言えるカレンブーケドール。まだ重賞勝ちはないがGⅠで2着3回。中でも昨年のジャパンカップの2着には驚かされた。今回7ヶ月ぶりのレースになるが、その間ドバイ遠征のとんぼ返りが痛く体を戻すのに時間を要した。次のGⅠ戦の前の一叩きとなるレース。実力で優勝争いに絡む可能性もあるが次走で狙ってみたい。
実績では最上位のミッキースワロー。GⅠでは足りないがGⅡ以下では侮れない馬。前走天皇賞(春)の後は3200メートル戦の疲れを取る為に休養を選択。「前走の疲れを取って、ここを目標に仕上げているので昨年よりいい」と自信を示す菊沢師。他馬より1キロ重いが8戦3勝2着2回という得意の中山で実力を見せ付けるか。