クラシック戦線まで残り一ヶ月となってトライアルレースも佳境を迎えているが、その中でも最も注目を集めるレースといっても過言ではない『弥生賞ディープインパクト記念』。
今年は三冠レースの大本命と言われるコントレイルと、同じく3戦無敗で対抗馬とされるサリオスが皐月賞に直行して寂しい気もするが、その2強に挑戦状を叩きつける馬が現れるかを見極めるという意味で大事な1戦になった。
そのレースを回顧すると共にクラシック戦線で2強の一角に食い込めるか否かも考えてみたい。
● 弥生賞ディープインパクト記念
序盤はウインカーネリアン、パンサラッサ、ディヴィナシオンの3頭が隊列を組んで後続を引き離す展開。中団内にワーケア、それをマークするように少し遅れた外をサトノフラッグ。
3コーナーからまくり気味に一気に上がっていったサトノフラッグを合図にレースが動く。直線に入ってすぐに前団に並びかけたサトノフラッグが残り200メートルで抜け出し、中から追いすがるワーケア。
人気2頭の一騎討ちになると思われたが、鞍上のルメールが必死に鞭を入れても並ぶことが出来ずに最後はサトノフラッグが1馬身3/4離して快勝。
自ら動いて勝ち切ったサトノフラッグには見た目以上の強さを感じた。2強を負かす程のインパクトはなかったが、皐月賞に向けて面白い存在になったのは確か。
一方のワーケア。外から伸びた勝ち馬を直線射程距離に入れながら伸び切れなかったのは、重や稍重で連勝したこの馬に不利な馬場とも思えず、現状では力負けとしか言えない。
他の馬では、早めに仕掛けて3着に粘ったオーソリティよりは4コーナーからの行き脚に見所があって、最後まで良く伸びたブラックホールの方に魅力を感じた。
まだ、スプリングステークスや毎日杯等のトライアルレースはあるが、現時点ではコントレイル、サリオスを負かす存在とまでは言えないが、サトノフラッグが3番手として浮上してきた事だけは間違いない。
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