
今週も太平洋側は天気に恵まれて中山、中京競馬場は良馬場でのレースになりそう。その反面、小倉競馬場ははっきりしない天気で馬場悪化の可能性もある。例年この時期には雪の影響で開催延期などが有ったが、今年は寒い上に雪も多かったのにこれまでのところは順調に開催されていて何より。
今週は中山で古馬中距離戦線へのステップレースAJC杯、中京ではフェブラリーステークスの前哨戦の一つ東海ステークスが行われる。AJC杯は先週の日経新春杯と同様に小粒なメンバー。以前はこのレースから一流馬が始動していたが、最近はGⅠへ直行する馬も増えたので仕方ないのかもしれないが、ちょっと寂しい気もする。
● AJC杯(GⅡ) 芝2200m
出馬表
1 キングオブコージ 牡6 56 横山典
2 アサマノイタズラ 牡4 56 嶋田
3 キャッスルトップ 牡4 57 仲野
4 クレッシェンドラヴ 牡8 56 津村
5 エヒト 牡5 56 菅原明
6 ポタジェ 牡5 56 川田
7 ダンビュライト セ8 56 松若
8 アンティシペイト 牡5 56 大野
9 ボッケリーニ 牡6 56 横山武
10 ラストドラフト 牡6 56 戸崎
11 オーソクレース 牡4 55 ルメール
12 ソッサスプレイ セ8 56 柴田大
13 スマイル 牡6 56 田辺
14 マイネルファンロン 牡7 56 松岡
今年の飛躍を期す一頭オーソクレースから入る。まだキャリアは5戦だが、一昨年デビューから2連勝で臨んだホープフルステークスでダノンザキッドの2着。その後長期休養で皐月賞、ダービーには間に合わなかったが、セントライト記念3着から挑んだ菊花賞で2着と能力は間違いない逸材。注目の今年の初戦でここは負けられない。
美浦坂路4F53秒5ー38秒6ー12秒4の追い切りに、「気持ちを乗せるように坂路で。先週はまだモタモタしていたが、しっかりと追った事で走る方に気が向いてきた。坂のあるコースは合う。粒ぞろいの世代の中でも力のある馬だし、まずは一つタイトルを」と意気込む久保田師。ピリッとしないルメールだが、この辺で今年の初重賞制覇を。

対抗は安定感のあるボッケリーニ。デビューは3歳2月と遅かったが、一歩ずつクラスを駆け上がってオーブン入り後も全て3馬身以内のレースばかりと大負けはない。栗東坂路4F53秒8ー39秒4ー12秒4を馬なりの最終追い切り。「先週長目をビッシリやっているので、今日は馬なりで。動きは良かった。中山の2200メートルは悪くないと思う」と池江師。期待馬が二つ目のタイトル奪取のチャンスを迎えた。
三番手には今年充実一途の川田騎乗のポタジェ。クラシックには縁がなかったが、昨年オーブン入りするや否やリステッドを勝ち、その後の重賞戦線でも善戦。前走初めてのGⅠ天皇賞(秋)では、さすがに超一線級には及ばなかったが、能力の一端は示した。栗東CW6F86秒5ー38秒4ー11秒5の最終追い切りに、「いつも思っている以上に走ってくれる。今年は大きいところでもチャンスありそうだし、初戦からいいレースを期待」という友道師の期待に応えられるか。