
今年も凱旋門賞に挑戦した日本馬は敗退した。毎年毎年、凱旋門賞凱旋門賞と念仏のように唱えて挑戦しているが、海外競馬に全く興味のない私としては何をやっているんだろうとしか思えない。人間でいえばオリンピックか世界選手権に参加するつもりで行っているのかもしれないが、人間ならともかくとして馬には負担が大きい過ぎるのではないだろうか。
凱旋門賞に限らず、海外遠征した馬は帰国後パフォーマンスが落ちているような気がしてならない。それでも、ドバイや香港へ参戦した馬はある程度の成績をあげているからいいが、凱旋門賞に限ってはコース自体が日本の馬には合わないのだから行っても仕方ない気がする。ジャパンカップに欧州勢の一流馬が参加しないのも、合わない馬場と馬の負担を考えているからだろう。それでも、また来年も凱旋門賞凱旋門賞と参加するんだろうが……。
● 毎日王冠(GⅡ) 芝1800m
出馬表
1 シュネルマイスター 牡3 56 ルメール
2 サンレイポケット 牡6 56 鮫島駿
3 ラストドラフト 牡5 56 三浦
4 マイネルファンロン 牡6 56 横山武
5 ポタジェ 牡4 56 吉田隼
6 カデナ 牡7 56 田辺
7 ダノンキングリー 牡5 58 川田
8 ダイワキャグニー セ7 56 石橋
9 ヴェロックス 牡5 56 浜中
10 ケイデンスコール 牡5 57 岩田康
11 カイザーミノル 牡5 56 横山典
12 ヴァンドギャルド 牡5 57 福永
13 トーラスジェミニ 牡5 56 丸山
本命は前走安田記念で念願のGⅠ制覇果たしたダノンキングリー。もともと、皐月賞3着、ダービー2着と世代トップクラスの実力馬。ただ、距離適性としてはマイルから2000mまでが一番だと思っている。一昨年のこのレースの出遅れながら、上がり最速の末脚で古馬に快勝したレースは圧巻で、今でも記憶に残っている。
美浦Dコースで行われた最終追い切りは5F68秒6-39秒7-11秒7の馬なり。「馬の様子を見ながらやっていますが、今日の動きは良かったと思います。前走よりも馬の感じはいいと思います」と自信満々の萩原師。前走初騎乗でGⅠ初制覇に導いた川田を背に、一昨年とは立場を変えて挑戦を受ける。

対抗にはまだ底を見せていないポタジェ。これまでの10戦全て3着以内で、昨年の夏場から今年1月に掛けての4連勝は圧巻の一言。栗東坂路4F54秒6-39秒5-13秒3を馬なりでマークした追い切りに、「調教駆けする馬ではなかったが、今回はいい動きをしている。夏を越して成長していると思う」という、友道師。この馬で5戦5勝の川田は今回GⅠ馬の騎乗。本格化した姿で過去の相棒に強さを再認識させてみせるか。
三番手には人気になりそうなシュネルマイスター。こちらも前記2頭に負けない素質の持ち主。5戦3勝2着1回3着1回とほぼパーフェクトでNHKマイルCを制覇。美浦W5F65秒7-37秒1-11秒4で同じレースに出走するマイネルファンロンに先着した好追い切り。心配は前走敗れたダノンキングリーとの斤量差が4キロから2キロ差。さらに、これまで最長の距離がマイルまで。これらを克服してニュースター誕生となるか。