
先週でダービーも終わり、今週から新馬戦も始まり新しい一年のスタート。しかし、考えてみれば競馬界って世間と微妙にズレてるよね。正月は金杯で新年気分はあるけれど、調教師の引退は2月末で、新人騎手のデビューが3月って会社や学校行事より1ヶ月早い。ダービーと新馬戦開始もあと1ヶ月遅ければ丁度一年の後半という感じなのにね。
何はともあれ、ここからの楽しみは新馬戦。クラシックに向けて全ての馬に平等にチャンスが有り、牡馬牝馬を問わずダービーへの道は開けている。数年前までは有力な新馬は10月から年末デビューというのが常識だったが、最近は2歳の重賞戦線が充実してきたので始動が早い。今では夏前からの御目見えも当たり前。今週も東西で有望株がゲートイン。
● 鳴尾記念(GⅢ) 芝2000m
出走予定馬
アドマイヤジャスタ 牡6 56 吉田隼
カイザーバローズ 牡4 56 川田
キングオブドラゴン 牡5 56 岩田望
ギベオン 牡7 56 西村淳
サンレイポケット 牡7 56 鮫島駿
ショウナンバルディ 牡6 56 坂井
ジェラルディーナ 牝4 54 福永
パトリック 牡6 56 松山
ヤシャマル 牡5 56 松田
ヴェルトライゼンデ 牡5 56 レーン
競馬界の締めくくりが終わってスタートの初重賞。勝つのは牝馬のスター候補ジェラルディーナ。ジェンティルドンナの仔としてデビューから注目されたが、クラシック戦線には無縁。しかし、一年前福永に乗り替わったレースで、手綱の不手際で大きく外に膨れながらゴールした姿にポテンシャルの高さを見出して注目。期待に違わず次走から3連勝で一気にオープン入り。
ただ、その後の重賞でなかなか勝ち切れないレースが続いている。栗東CW6F81秒1ー35秒9ー11秒6の最終追い切り。「精神面で落ち着きが出てきて、また一つ良くなった感じ。バランスを取って走れるようになった今なら左回りも大丈夫。何とかタイトルを取って秋に向かいたい」と意欲を見せる。福永に手が戻ったこのレース、飛躍の秋に向かって落とす訳にはいかない。

相手には7歳馬ながら強敵相手に堅実な成績を残してきたサンレイポケット。ヴェルトライゼンデが一年5ケ月振りの今回、昨年の天皇賞(秋)、ジャパンカップ4着はここでは抜けている。この中京コース2勝など直線の長い左回りコースは大の得意で、中団から確実に追い込んでくる末脚は頼もしい限り。進境著しい鮫島駿との7戦連続のコンビも心強く、約一年振りの重賞制覇に機は熟したか。
三番手には期待値とリーディングジョッキー川田騎乗で人気になりそうなカイザーバローズを推す。デビューが昨年の2月と遅くクラシック戦線には間に合わなかったが、着実にクラスを上げてオープン入り。初めての重賞挑戦となった前走新潟大賞典はスタートで接触するロスが有りながら、直線外から上がり最速の末脚で猛追。クビ差届かなかったが2着に善戦。適距離の2000メートルでタイトル獲得と共に展望が開けるか。